筋トレに効く水の選び方|ミネラルウォーターが筋肉と疲労回復をサポートする理由
- 晃 星野
- 5月30日
- 読了時間: 7分
更新日:6月11日
筋トレに「プロテイン」は当たり前。でも、「水の質」まで意識していますか?
筋力トレーニングにおいてプロテインの摂取は常識となっていますが、「水の質」にまで目を向けている人は多くはありません。
加齢とともに基礎代謝や回復力は徐々に低下するとされ、以前と同じような運動をしても思うように成果が出にくいと感じるケースが増えてきます。
そうした中で注目されているのが、「水分の質」の見直しです。
あるスポーツ栄養士によれば、「プロテインだけでなく、摂取する水の質にも目を向けるべき」との提案があります。
硬度の高いミネラルウォーターをトレーニング中に取り入れることで、疲労感の軽減やコンディションの改善を実感する人もいます。
一般に水は「どれも同じ」と捉えられがちですが、ミネラル含有量の違いによって、体内での働き方に違いが出てくることがわかってきています。
筋トレの効果を最大化するために、プロテインと同様に「水の質」も選ぶ時代に移行しつつあります。
ミネラルウォーターを適切に選ぶことで、疲労軽減、代謝促進、栄養吸収の効率化といった効果も期待できます。
とくに30〜40代以降のトレーニーにとっては、パフォーマンス維持に役立つ重要な要素になり得ます。
この記事では、「筋トレ向けの水」の選び方や摂取タイミング、具体的なおすすめ製品などについて、専門的な知見をもとにわかりやすく解説します。

筋トレ中の体は、こんなにミネラルを消耗している
トレーニング中に汗をかくと体内の水分だけでなく、ミネラルも一緒に失われていきます。
汗に含まれる主な成分は、水分・ナトリウム・カリウム・マグネシウム。
これらは筋肉の収縮、神経伝達、エネルギー生成など、運動パフォーマンスを支える重要な栄養素です。
多くの人がスポーツドリンクを飲んでいれば大丈夫だろうと油断しがちですが、ミネラルバランスの不足で脚がつりやすくなったりするので、補給の大切さを忘れないようにしましょう。
たとえば、夏場や高強度トレーニングでは、わずか1時間でも1リットル以上の汗をかくことがあり、そのなかには数百mgのナトリウム、カリウム、数十mgのマグネシウムが含まれています。
補給を怠れば筋肉が硬くなり、パフォーマンスの低下や痙攣のリスクが高まります。
また、水分が不足すると血流が悪くなり、栄養や酸素の運搬効率が落ちてしまいます。
これは筋肉の合成にも悪影響を与えます。
いくらプロテインをしっかり飲んでいても、水分とミネラルの不足でその効果を十分に活かせないことがあるのです。
筋トレに最適なミネラルとは?
では、筋トレを支えるためにはどのようなミネラルを意識的に摂取する必要があるのでしょうか?
ここでは、主に3種類のミネラルを紹介します。
マグネシウム:筋収縮とエネルギー代謝のサポート役
マグネシウムは、ATP(エネルギーを運ぶ分子)の活性化に不可欠なミネラルで、筋肉が収縮・弛緩を正常に行うために欠かせません。
マグネシウムが不足するとエネルギー不足や筋肉のけいれん、慢性的な疲労感を引き起こすことがあります。
カルシウム:筋肉と神経の伝達に必要不可欠
カルシウムは骨の材料として知られていますが、筋肉の収縮や神経の伝達にも深く関与しています。
トレーニング中の動作の正確さや、反応速度にも影響を及ぼす重要なミネラルです。
ナトリウム・カリウム:水分・ミネラルバランスの調整役
ナトリウムとカリウムは細胞の浸透圧を調整し、水分バランスを保つ役割があります。
特に激しい運動中に汗で失われやすいため、意識的な補給が求められます。

筋トレ×ミネラルウォーター|最適な水の条件とは?
筋トレをする人が選ぶべき水、それは「硬水」です。
硬水とはミネラル(特にカルシウムとマグネシウム)を多く含んだ水のこと。
一般的に硬度が120mg/L以上あると「硬水」とされます。
硬水は日本ではやや馴染みが薄いかもしれませんが、欧州ではスポーツ時の水分補給として広く取り入れられています。
プロテインを摂取する際に硬水を一緒に飲むことで、胃腸内でのたんぱく質分解酵素の働きを助け、吸収効率を高めることができます。
また、プロテインによって負担がかかりやすい腎臓へのサポートにもつながります。
とはいえ、日本人には硬水は馴染みが少ないため、慣れないようなら硬水や軟水にあまりこだわらずに、たくさんの水分を補給することを心がけてください。
筋トレ後の疲労回復を早める“水の飲み方”とは?
水は「何を飲むか」も大切ですが、「どう飲むか」もパフォーマンスに影響を与えます。
トレーニング後30分以内は体が吸収モードに入る重要な時間帯です。
このタイミングでの水分補給は筋繊維の修復、乳酸の排出、体温の正常化に直結します。
また、水を一気にがぶ飲みするのではなく、こまめに摂取することで体への吸収率が高まります。
常温または少し冷たい程度の水を選ぶのがおすすめです。
冷たすぎる水は胃腸を冷やしてしまい、かえって吸収が遅れることもあります。

筋トレにおすすめのミネラルウォーター
では、実際に筋トレ向きの“ミネラル豊富な水”としておすすめできる商品をいくつかご紹介します。
ヨーロッパ産の比較的手に入りやすい高硬度ミネラルウォーターなので、用途や味の好みに応じて選んでいただければと思います。
Vytautas(ビタータス)|リトアニア
高硬度でありながら天然の微炭酸を含んだミネラルウォーター。
特にナトリウム、マグネシウムの含有量が高く、汗をかいた後のリカバリーに最適です。
独特の塩味を感じるほどのミネラル感があり、トレーニング後に“効いている”実感があります。
夏場の屋外トレーニング後に特にオススメです。
Birutė(ビルーテ)|リトアニア
炭酸なしで飲みやすく、毎日の水分補給やプロテインと合わせるのにも最適な硬水。
マグネシウム・カルシウムがバランス良く含まれ、味もまろやか。クセが少ないため、硬水初心者の方でも取り入れやすいのが特徴です。
Contrex(コントレックス)|フランス
フランス産の代表的な硬水で、硬度は約1,468mg/Lと非常に高く、カルシウムとマグネシウムの含有量もトップクラスです。
ダイエット中のミネラル補給としても人気があります。
ただしクセのある味が苦手という人もいるため、まずは少量から試すのがおすすめです。
Gerolsteiner(ゲロルシュタイナー)|ドイツ
ドイツの天然炭酸水で、硬度は約1,310mg/L。
炭酸による飲みごたえと、高いミネラルバランスが特徴です。
トレーニング後のリフレッシュにも向いており、ビタータス同様、塩分・ミネラルの補給を一度に狙えます。
クールダウン用の1本としてストックしておくと便利です。
Rosbacher(ロスバッハー)|ドイツ
ナトリウムとカルシウムのバランスが良く、炭酸入りで飲みやすいスポーツ向けミネラルウォーターとして知られています。
特にナトリウムが豊富で運動後の電解質補給に適しています。
汗を大量にかいた後に体が欲する味です。
硬度・マグネシウム・カルシウム含有量(1Lあたり)比較表
ミネラルウォーター名 | 原産国 | 硬度(mg/L) | マグネシウム(mg/L) | カルシウム(mg/L) | 炭酸の有無 |
Vytautas(ビタータス) | リトアニア | 約2,364 | 約240 | 約552 | あり |
Birutė(ビルーテ) | リトアニア | 約798 | 約81 | 約186 | なし |
Contrex(コントレックス) | フランス | 約1,468 | 約74 | 約468 | なし |
Gerolsteiner(ゲロルシュタイナー) | ドイツ | 約1,310 | 約108 | 約348 | あり |
Rosbacher(ロスバッハー) | ドイツ | 約450 | 約21 | 約115 | あり |
“水”で筋トレを底上げしよう
筋トレにおいて重視される食事、プロテイン、トレーニング内容に加え、「水の選び方」も成果を左右する重要な要素です。
高ミネラル・高硬度のミネラルウォーターは、筋肉合成や回復、パフォーマンス維持に寄与します。
プロテインとの相乗効果も期待でき、より効率的なボディメイクを目指すことができます。
日々のトレーニングにおいて「水」に対する意識を高めることが、成果への近道になるかもしれません。



