運動後のリカバリーに“水”が効く?筋肉回復と疲労軽減に役立つミネラルウォーターの選び方
- 晃 星野
- 6月20日
- 読了時間: 5分
運動後の回復は「水」で変わる?
ジム通い、ランニング、ヨガ、部活、筋トレ。どんな運動後でも「プロテインを摂る」ことを意識している方は多いのではないでしょうか。 でも実は、そのプロテインを活かすためには「水分補給の質」も非常に大切なのです。
運動後の体には多くの変化が起こり、それを回復させるには栄養だけでなく、正しい水分とミネラルの補給が欠かせません。
この記事では、筋肉の修復や疲労軽減を助けるための水分補給の方法として、ミネラルウォーター、特に「硬水」に注目しながら、プロテインやBCAAとの相性や日常的な取り入れ方まで詳しく解説していきます。

運動後の体に何が起こっているか
運動直後の体内では、さまざまなリカバリーのプロセスがスタートしています。 まず、筋肉は運動中の負荷によって微細な損傷を受けており、それを修復することで筋力が高まります。 その修復にはタンパク質だけでなく、水分とミネラルが重要です。
さらに、汗をかくことで体内の水分と一緒にナトリウムやマグネシウムといった電解質が失われます。 これらが不足すると、筋肉のけいれんや疲労感、集中力の低下といった症状が起きやすくなります。
水分が不足すれば、血流が滞り、栄養素の運搬効率が落ちます。 すると、筋肉への栄養補給や疲労物質(乳酸など)の排出も遅れ、回復に時間がかかってしまうのです。
なぜ水分補給が「回復」を左右するのか
体の代謝はすべて「水」の上で行われているといっても過言ではありません。 血液の流れによって栄養素や酸素が各細胞に運ばれますが、その運搬のベースとなるのが水分です。 水分が不足すれば、いくら栄養を摂ってもそれが届かず、回復効率が下がります。
また、運動によって発生した疲労物質(特に乳酸)は、血流によって肝臓へと運ばれて分解・再利用されます。 この過程でも十分な水分がなければ、乳酸が体内に残ってしまい、だるさや筋肉痛が長引く原因になります。
つまり、「運動後はたっぷり水を飲むべき」というのは、単に喉の渇きを潤すためではなく、身体全体の代謝と回復に直結する重要なアクションなのです。
回復に向いているミネラルウォーターの特徴
水といっても、すべてが同じではありません。 中でも運動後の回復に向いているのが「硬水」、つまりマグネシウムやカルシウムを多く含むミネラルウォーターです。
マグネシウムは筋肉や神経の働きに深く関わり、不足するとけいれんやこむら返りが起こりやすくなります。 カルシウムも筋肉の収縮や神経伝達に欠かせない成分です。
以下は、リトアニア産の代表的な硬水の成分表です。
ミネラルウォーター名 | 硬度 (mg/L) | ナトリウム (mg/L) | カリウム (mg/L) | マグネシウム (mg/L) | カルシウム (mg/L) | 炭酸の有無 |
ビタータス(Vytautas) | 約2364 | 約1720 | 約32 | 約240 | 約552 | あり |
ビルーテ(Birutė) | 約798 | 約650 | 約6 | 約81 | 約186 | あり/なし |
アクビレ(Akvile) | 約147 | 約2.3 | 約0.7 | 約5.9 | 約49.3 | なし |
ビタータスやビルーテは非常に高い硬度を持ち、マグネシウム・カルシウムともに豊富です。 これらは運動後のリカバリーに最適な成分構成といえるでしょう。
プロテインやBCAAとの併用ポイント
筋トレ後に飲む人が多いプロテイン。 その働きは筋肉の修復・成長をサポートすることにありますが、実はその吸収や代謝にもミネラルが関係しています。
BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)などのアミノ酸は、エネルギーとして利用される際にTCA回路という代謝経路を経由します。 このTCA回路を円滑に動かす補酵素として、マグネシウムが必要なのです。
つまり、マグネシウムを含む硬水とBCAAやプロテインの併用は、理にかなった組み合わせなのです。 プロテインを硬水で割って飲むことで、筋合成と代謝促進の両方をサポートできます。
なお、BCAAには特有の風味があるため、アクビレのようなクセの少ない軟水寄りの硬水を選ぶと、飲みやすさも保てます。
ダイエット中のリカバリーにも“水”が効く
運動後の疲労やむくみ、体のだるさは、実はミネラル不足が関係していることもあります。 特にダイエット中は食事制限によってミネラル摂取量が落ちがちです。
そんなときに硬水を取り入れることで、不足しがちなマグネシウムやカルシウムを自然な形で補給できます。 体内の水分バランスが整い、代謝が活性化することで、ダイエットの効率も高まる可能性があります。
「最近疲れやすい」「夕方になると脚がむくむ」などの症状がある方は、ぜひ日常の水を見直してみてください。 ビタータスやビルーテのような高ミネラルの水を、500mlからでも毎日取り入れることで、体調の変化を感じられるかもしれません。

まとめ|“水を変える”だけで、回復とパフォーマンスが変わる
運動後の水分補給は、量だけでなく「質」も大切です。 特に回復を早めたい人、疲労感を引きずりたくない人にとって、硬水は強い味方になります。
ミネラルウォーターのラベルをただ見るだけではなく、成分に注目して選ぶ習慣をつけることで、パフォーマンスは確実に変わっていきます。
「飲む水を変えるだけで、こんなに違うんだ」と体で感じられたとき、それはあなたにとっての“健康の起点”になるかもしれません。
プロテインやBCAAを飲むなら、ミネラル豊富な水と一緒に。 リカバリーの質を上げて、毎日の運動をもっと効率よく、楽しく続けていきましょう。



